海外移住で仕事をしたからこそ東京に住むことを決意した話

「海外移住」と言う響き、素敵ですよね!!
私も海外移住に憧れ、アメリカのニューヨークで5年ほど生活をしました。

もともと日本でのほほんと学生生活を送っていましたが、
東日本大震災という未曾有の事態を経験したことで自分の人生と向き合うようになり、
「今の憧れを今叶えたい」という思いが強くなりました。

その後、思いきって日本の大学を退学し、ニューヨークの大学に編入しました。
大学卒業後には、ラッキーなことに現地で就職することができました。

私の場合、海外移住先はアメリカでしたが、どの国に行っても通じるお話ではあると思いますので、参考にしていただけたら幸いです。

目次

海外での仕事は実力主義

海外で現地就職をした場合、実力主義の社会で働くことになります。

日本社会ももちろん、実力がある人が出世していく実力主義の社会であると思います。
しかし海外で働く場合には、日本の実力主義社会とは異なったシビアさがあります。

なぜなら、海外で働くためには以下の2つが重要だからです。

  1. ビザをサポートをしてもらえるか
  2. 現地人ではない外国人が雇ってもらえる理由があるか

それでは、この2つについてお話していきます。

ビザをサポートしてもらう必要がある

海外移住組は、働くための就労ビザが必須となります。

アメリカ移住をした私は、アーティストなどといった特別な才能を持っているわけではなく、単なる会社員として働こうとしていました。
そんな私が就労ビザを手に入れるためには、以下の2つの手順が必要でした。

  1. 会社に雇ってもらう
  2. 年に1回の就労ビザ(H-1b)の抽選に申し込む

アメリカで現地採用の会社員として働くためには、一般的にH-1bという就労ビザを手に入れる必要があります。
そのビザは自分で応募できるものではなく、サポートしてくれる会社がついていることが必須条件となっています。

つまり、ビザを手に入れるためには、まずはビザをサポートしてくれる会社に就職している必要がありました。

一方、会社側からすると、ビザを取得する手間やお金をかけてまで欲しい人材じゃなければ、わざわざ外国人を雇う必要はないという考え方ができますよね。

そのため、会社から「すぐに即戦力になる人」または「今後活躍を期待できる人」かどうかを厳しい目でチェックされ、選考をうける候補者たちは狭き門をくぐりぬける必要があります。

現地の人ではない外国人を雇う理由が必要

海外移住をして就職をするというは、現地の仕事の枠を頂くということになります。

つまり、現地人ではない外国人をわざわざ雇う必要性がなければ、外国人は採用してもらえないということです。

私の場合は大学で会計学を専攻し、大手会計事務所の日本法人担当の部署に採用されました。

そこでは、日系企業の日本本社とニューヨーク支店の双方に対応できる担当者が必要であったことから、日本語ができて会計を知っている人材が採用されていました。

このように日本人だからこそ必要とされていましたが、万が一その部署が無くなったらどうなるでしょうか。

その会社に残すほどの実力がない場合は、淘汰されてしまう可能性が大いになります。

海外移住をして会社に雇われながら働くということは、現地人を差し置いて、わざわざ雇う必要がある人材ではないと残っていけないことになります。

このように海外移住組は、仕事ができるかどうかで出世スピードが変わる実力主義社会ではなく、外国人である自分が必要かどうかで精査される実力主義社会の中で奮闘していく必要があります。

海外生活では出会いと別れが多い

私は念願だった海外移住をすることができ、ワクワクドキドキの日々を送っていました。

しかし、長く住めば住むほど出会いと別れの多くなり、孤独を感じることも多々ありました。

私が生活していたアメリカ・ニューヨークは、「世界中から移民が集まる都市」であり、私もその一人でした。
そして仲良くなる友人のほとんどがニューヨーク出身者ではなく、アメリカの地方都市の人か、アメリカ国外から集まった人でした。

そうすると、ビザの関係で帰らざるをえなくなる人、理由があって母国に帰らなければならなくなる人、赴任の任期が終わって母国に帰る人など、さまざまな理由でニューヨークを離っていく友人が多くいました。

そのため、毎月のように誰かの歓迎会や送迎会が行われました。

初めの頃は新しい友達を増やすことも楽しんでいましたが、数年間生活するようになると、数えきれないほどの出会いと別れを経験し、次第に
「友人と別れることが辛くなるから新しい友人を作りたくない、、」
と消極的な気持ちになってしまいました。

数年間限定で住む分には楽しいものの、この先何十年も住むことを考えたときに、自分の居場所はどこなのかを考えるようになり、家族や友人が変わらずにいる日本に住みたいと考えるようになりました。

海外生活での仕事選びには制限がある

海外移住では仕事を選ぶ選択肢に制限があります。

先ほどお話したように、ビザの問題があったり、現地人ではなくわざわざ雇ってもらえる必要性を考えたりすると、なんでも好きな仕事ができるわけではありません。

一方で、日本、特に東京ではどうでしょうか。

英語を話せる人はどんどん増えていますが、ビジネスレベルで英語を使えたり、海外で仕事経験があったりすると、未だに重宝してもらえます。

お給料面の希望は一旦横におけば、好きな仕事を選び、挑戦することができます。

私の場合、海外での仕事はとてもやりがいがあり良い経験ができましたが、この先ずっと同じ仕事をし続けることは現実的に考えられませんでした。

そのため、自分の選択肢を広げるためにも、東京に戻ることを決意しました。

海外から東京に移住して

アメリカから東京に戻った後、海外での仕事の経験を活かして外資系企業で働きました。

しかし、海外移住を経験して東京に戻ってくる選択をしたものの、海外への憧れは消えませんでした。

それは「海外へ移住したい」というのものではなく、「たくさんの国にのんびり旅行に行きたい!!」との思いでした。

その願いを叶えるべく、たどり着いた答えが、

「東京に自分の居場所を持ちながら、
好きなときに好きなだけ海外に行ける生活を作る」

というものでした。

その結果、現在は会社員を辞めてフリーランスとして働き、私の理想とする「好きなときに好きなだけ海外に行ける生活」を叶えられるようになりました。

私は海外移住を経験したことで、自分の居場所や、理想を見つめ直すことができ、とても良い経験ができたと思っています。

もしも海外移住をしたいと思った時に、そこに求める理想・本音は何なのかに向き合ってみるといいかもしれません。

それでは、また!

 

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